引き寄せられないのは『引き寄せる覚悟』がないから

欲しいモノが引き寄せられないのだとしたら、それは『引き寄せる覚悟』がないからです。

たとえば、独立起業を夢見て日々勉強に励む人。何年も勉強し続けたり、セミナーに通い続けたり、MBAまで取ったのに、独立していなかったり。こういう例、結構ありますよね。

でもね、本当に独立した人は、そういう事前準備なんてほとんどしていないんですよ。

 

 

ぼくも、IT業界に入ってからわずか半年で独立しました。

半年足らずでは、事務所はおろかパソコンも新調できませんし、プログラミングなんて出来ませんでしたし、お客さんもいませんし、勉強不足もいいところでした。というか、そいういう準備なんて出来る状況ではなかったのです。

それでも独立したのは、度胸があるとか臆病だとか、才能の有無とか、楽天家だからとか、そういう話ではないのです。無意識下で「やはり自分は会社組織にはなじめない。独立しかない」と心底実感すると、有無を言わさず独立せざるを得ない状況になってしまうのですね。

引き寄せの法則は、ある意味、けっこう怖い法則でもあります。強制力がありますから。

にもかかわらず、どうして、ほしいモノを引き寄せられないのか?

それは、今の状況と、将来の状況を比較検討して、今の状況のほうを望んでいるから、なのですね。

 

会社にいれば、つまらない仕事かもしれませんが、生活は安定しています。

でも独立起業してしまうと、おもしろい仕事になりますが、生活は不安定になります。

このときあなたは無意識に、
『つまらない仕事だけど安定した生活』VS『おもしろい仕事だけど不安定な生活』
という構図で、2つの欲しいモノを意識の天秤に掛けているのです。

そしてその天秤は『つまらない仕事だけど安定した生活』に傾いているから、つまり『独立起業』より『安定した生活』のほうが欲しいから、『独立起業』が引き寄せられないのですね。

このジレンマを『欲しいモノを得たデメリット』と呼びましょう。

 

 

引き寄せの法則には、本来は即効性があります。

だから窮地に立たされている人ほど、引き寄せの法則を使えば、欲しいモノをぐいぐい引き寄せるのです。

窮地な人は、現在の状況に何一ついいことなどないので、『欲しいモノを得たデメリット』に臆することなどありません。だから新しい世界にすぐ、どっぽーんと飛び込んでしまえるのです。

不遇な生い立ちの人ほど大成する、という理屈も同じなのですね。守るモノがない人にはためらいがありません。だから、引き寄せの吸引力は凄まじく強いのです。

ぼくの知っている例でも大小様々な引き寄せ現象がありますが、突出していた例としてはこんなことがありました。

あと数ヶ月で倒産というような状況だった零細企業が、上場企業に買収されたのです。零細だけど際だった製品を作れる街工場──などでもありません。なんの特徴もない普通の会社だったのです。それが、取り組んでいた案件が偶然プチヒットして、でもそのヒットは借金完済にはとうてい及ばなかったのですが、そのヒットがたまたま上場企業の目にとまり、あれよあれよと買収されたのです。

まるでわらしべ長者を見ている気分でした(^^; わらしべ長者となった社長さん曰く、買収益で借金はきれいさっぱりなくなったとのこと。ぼくも、「こんな大どんでん返しがあるもんだ」と驚いたものです。

つまり、引き寄せられないということは、現状に守りたい何かがあり、『欲しいモノを得るデメリット』にためらいを覚えているからなのです。

平たく言うと、現状がぬるま湯な人ほど、引き寄せの効果が発揮しにくい。

引き寄せなくても、そこそこいい生活が出来ているわけですからね。

 

対処法は簡単です。

「あえて苦労しろ、自分を追い込め」などとは言いませんのでご安心を。

そもそも苦労することは、引き寄せの法則の原理原則に反しておりますから。

 

ポイントは『欲しいモノを得たデメリット』に気づくこと。これだけです。

意識の天秤は、いかにようにも傾きを変えることが可能です。なぜって、自分の意識ですから(^^; 傾きを変えるための重り、それが『欲しいモノを得たデメリット』に気づく、ということなのです。

これに気づいてさえいれば、「確かにデメリットはあるけれど、でも自分はやっぱりそれが欲しい」と思えるようになります。そう思うことによって、天秤は、欲しいモノへと傾くのです。なぜなら、無意識は意識に従うからなのですね。

 

『欲しいモノを得たデメリット』に気づくためには、比較検討すること。

現在のメリットと、未来のデメリットを比較してみることです。

独立の例では、
「今の仕事はおもしろくない。でも生活は安定する」が現在のメリット。
「独立したらおもしろそう。でも生活は不安定になる」が未来のデメリットです。

これを比較検討してみて、それでも独立したいという気持ちが残っているのなら、天秤は独立へと傾くでしょう。

でもここで「う〜ん……やっぱりこのデメリットはイヤだなぁ」と思うのなら、そもそも、それはあなたが欲しいモノではありませんから、別のほしいモノを探しましょう。

 

物事には、常に裏表があるわけです。

あなたが欲しいモノにも、必ず、メリットとデメリットがあります。

人はそれを無意識に比較しているから、板挟みになって引き寄せられず、前に進めないのですね。

デメリットに気づいても、それでも引き寄せたいと思う気持ち。

つまりこれが『引き寄せる覚悟』なのです。

この引き寄せる覚悟が芽生えたとき、あなたの目の前に、新しい世界が引き寄せられます。

そして新しい世界は、引き寄せる前に気にしていたデメリットなど、本当は存在しなかったのです。

あたかも、幽霊におびえる子供のようなのですね。